地殻ってなに?
地殻、わたしも知らない
地震や火山について勉強するとき、地殻はでてきます
この記事では、地殻とはなにか、何からできているのかについて、簡単に説明します
- 地殻とはなにか
- 地殻はなにからできているのか
- 地殻の種類について
地殻とは、大地とよばれる部分をつくるもの
地殻とは、大地とよばれる部分をつくるものです
- 地球の一番表面に存在するもの
- 大地と呼ばれる部分をつくるもの
地殻は海底にもあり、大陸にもあります
地球をぐるりと覆っています
地殻の厚さは、場所によって違ってきます
基本的に、海底のものは薄く、陸域のものは厚いです
地殻は、画像のように地球の一番表面にあるよ
マントルは地殻の下にあるよ。画像で確認してね
地殻は、主に岩石(火成岩)でできている
地殻は何でできているの?
地殻は、主に火成岩という岩石でできています
火成岩とは、マグマが冷えて固まった岩石のことです
地殻をつくる色々な岩石、火成岩、火山岩、深成岩
主に地殻をつくる「火成岩」は大きく2つに分かれます
- 深成岩
- 火山岩
火成岩は大きく分けて、
火山岩(マグマが急激に冷えて固まったもの)と深成岩(マグマがゆっくり冷えて固まったもの)の2つにわかれます
火山岩や深成岩の中でも、それぞれ細かくわかれています
- 火山岩で有名なもの
- 「流紋岩」「安山岩」「玄武岩」
- 深成岩で有名なもの
- 「花崗(かこう)岩」「閃緑(せんりょく)岩」「はんれい岩」
マグマの成分や、冷やされ方によって、様々な種類の岩石がつくられます
火成岩のもととなるのはマグマです。地球上に多くの種類の岩石が存在する理由は、主に
・マグマの種類がいろいろあること (組成の多様性)
・熱いマグマから冷たい岩石になるまでの冷え方がいろいろあること
によります。マグマの種類は石の組成に、冷え方は石の組織に反映されます
岩石の分類(地質学総合センターウェブサイト)
火成岩って、こんなにたくさん種類があるんだね
・岩石がいろいろある理由について、もっとわかりやすく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください↓
地殻には2種類ある「海洋地殻」「大陸地殻」
地殻は、大きく2種類にわけられます
- 海洋地殻
- 大陸地殻
「海洋地殻」とは、海底にある地殻のことです
海洋地殻
- 海底にある地殻のこと
- 海洋プレートの一部
- 厚さが6~8㎞と薄い
- 玄武岩や斑れい岩でできている
- 地球表面の7割を海洋底が占めているため、海洋地殻も7割を占めている
「大陸地殻」とは、大陸にある地殻のことです
大陸地殻
- 大陸にある地殻のこと
- 大陸プレートの一部
- 厚さが30㎞以上で厚い
- 平均して、安山岩でできている
- 大陸地殻の上層部は、比較的シリカの多い酸性岩(花崗岩質、流紋岩質)で作られていることが多い
- 下部は、ややシリカの少ない中性岩(閃緑岩質、安山岩質)で作られていることが多い
海底にあるプレートの上に、いろいろな岩石(石灰岩など)が堆積していくと、海洋地殻ができます
上の図のように、海洋プレートが大陸プレートにぶつかって沈み込む時に
海溝にたまった土砂とともに、大陸側に押し付けられ、はぎ取られて残ったものを「付加体」といいます
日本列島の多くの部分は、この付加体からできていると言われています
参考:地殻(Wikipedia)、日本列島の地質と構造(産総研地質調査総合センターウェブサイト)、地球の科学小出良幸第 5 講 最古のもの:地殻の形成
・プレートってなに?と思った子は、こちらの記事を読んでみてください↓
火成岩には「シリカ」という成分が多く含まれている
火成岩に多く含まれている成分に、SiO2(二酸化ケイ素、シリカ)と呼ばれるものがあります
SiO2とはシリカと呼ばれる成分で、シリカを多く含んでいるとドロドロのマグマになります
ドロドロのマグマの場合は、爆発するように噴火が起こりやすく、マグマの温度は低くなります
シリカを含む量のちがいによって、マグマの温度や粘土が変化する
- 50%含む場合→粘土が低い→温度1150℃~1300℃→噴火の時、爆発性は低くなる
- 80%含む場合→粘土が高い→温度850℃~900℃→噴火の時、爆発性は高くなる
じゃあ、シリカの量はどうやってかわるの?
シリカの含む量が変化する仕組み(マグマの成分が違う理由)
マントルが溶けてマグマとなり、上昇を始める
↓
マントルと地殻の境界にたまったり、地殻の途中でマグマだまりを作って長い期間、停滞する
↓
停滞する間に、ゆっくりと冷やされ、マグマの化学組成が変化し「玄武岩マグマ」や「安山岩マグマ」となる
もしくは、周囲の岩石を自分の熱で溶かす→「流紋岩マグマ」ができる
また、その流紋岩マグマなどと混ざりあう→「デイサイト」や別の種類の安山岩マグマができる
これが、シリカの含む量が変化する仕組みです
このように、マグマは、数十kmの厚さの地殻の中を移動してくる間に、大きく変化します
上昇してくるときに起こる変化によって、シリカを含む量も変化します
マグマが地表にでてくるまで、停滞したり、ゆっくり冷やされることで、シリカの量もかわって、岩石の種類もかわるんだ
※マントルの岩石がとけて出来たマグマの元がそのまま火山から噴出することはめったにない
まとめ:地殻は、小学校や中学校で出てくるよ
小学校や中学校で地震、火山、岩石などについて習うときに地殻はでてきます
地殻の動きや変化をあらわす地殻変動という言葉も、よくニュースでつかわれます
地殻という言葉だけでも覚えておくといいよ
地殻や地球のプレートについて学べる学習まんがを紹介
読書が苦手な子どもでも
地殻、マントルなど地球内部の構造や、プレートの移動についてたのしく学べる学習まんがです↓
実験体験シリーズは、読書が苦手な子でも読みやすいよ
火成岩ができる過程や、火成岩の種類などをまんがのお話の中で学べる本はこちらです↓
この本の中だと、むずかしそうな言葉も、簡単にみえてくるよ
海を主に題材にして、話は進んでいきますが、海底にも地殻がある(海洋地殻)ことについて学べます↓
地球誕生から地殻がどの段階でつくられたのか学べる本です↓
土から、地球の年代を調べることができるんだよ
絶対的年代測定法と相対的年代測定法について学べるよ